2015年1月5日月曜日

年のはじめのシンクロニシティ


明けましておめでとうございます。
旧年中はたくさんの方々に大変お世話になり、本当にありがとうございました。
本年も当ブログとお付き合いのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。


2015年最初の記事は、犬のトレーニングとは直接の関係のない話題になります。
挿話的なものになりますが、初詣に行ったときに起きたちょっと面白い出来事についてお話ししたい思います。

我が家では、毎年元日に地元の神社へ初詣に行くことが習慣になっています。
今年の元日も例年同様、自宅から徒歩5分の場所にある浅間神社へ行って参詣してきました。


鳥居をくぐり、手水舎で手と口を清めて、拝殿で今年一年の幸せを祈願、その後、昨年お受けしたお札をお返しして、新しいお札をお受けするために授与所へ。
どれにしようか…と、お札を選んでいると、「こんにちは! こんにちは!」と、授与所の中から挨拶する声がしました。
最初は自分には関係のないものだと思っていたのですが、どうもその挨拶は僕に対して向けられているものらしい…ということに、雰囲気で気付きました。
「いや、いくら近所だからとは言っても、ここに知り合いはいないと思うんだけど…」なんて思いながらその声の主に視線を向けると、そこには見覚えのあるおじさんの顔がありました。


初詣の前日の大晦日、僕は近所のスーパーの駐車場で起きた、クルマ同士の軽い接触事故に巻き込まれました。
事故と言っても、停めてあったクルマのバンパーを擦られた程度だったので、大騒ぎをするほどのものではありません。
でも、何かと忙しい年の瀬、家に帰ればやっとのんびりできる…なんて考えていた大晦日の夕方にクルマをぶつけられたりしてしまったら、それなりに不機嫌になってしまうわけです。
事故の相手は、年配の男性でした。
度量の狭い僕は、その時にお世辞にも愛想が良いとは言えない態度で、その方に接してしまいました。
「クルマぶつけられたんだから、機嫌悪くなっても仕方ないよね」とか、「でも、当て逃げされたわけじゃないから、それは良かったよね」とか、「自分だって当てる可能性があるんだから」とか、「家帰って酒飲んで忘れよ」とか、頭の中でいろいろな思いを廻らせながら、その場の怒りを納めつつその日は自宅に戻りました。
実際に、紅白を観ながらウイスキーを飲んで、年越しそばを食べて寝て起きたときには、車の事故のことなどすっかり忘れていました。

忘れていたのですが…初詣の参拝で立ち寄った授与所の中から僕に向って何度も声を掛けていたおじさん、それは、前日にスーパーの駐車場で僕のクルマのバンパーを擦った相手の方だったのです。
前日、住所を聞いたときに近くにお住まいの方だったので、またどこかでばったり出会うなんてこともあるかとは思っていたのですが、まさか翌日の元旦とは…まさか初詣の授与所とは…
僕は思わず、「あーっ!!」とその場で大声で叫んでしまいました(笑)

思わぬときと場所で再開したおじさん、お忙しいのを承知の上、その場で少し話をさせてもらいました。
大晦日の夕方、そのおじさんは、初詣の神社でのおつとめの準備のためにとても急いでいたそうです。
そのために、クルマの運転をミスしたとの事でした。
事故当日にはそんな話をする余裕もなく、クルマの修理の手配どうしよう…保険会社に連絡しなきゃ…などと、事務的な自分のことばかりを考えていました。
『一つの物事はあらゆる角度から観察・分析しなければ決して理解することはできない』と、あれほど普段から自分に言い聞かせているのに、いざその場面に立ち会うと、なかなか思ったように思考を巡らせることができないものです。
いつもなら、事が終わった後でただただ反省するだけだったのですが、今回はもう一度その事象と向き合うチャンスをいただく事ができました。
それも元日の神社という場所で…これはとてもありがたいことです。
何故こうなったのかはうまく説明できません。
そして、単なる偶然で片付けるにはあまりにもできすぎていて、これはシンクロニシティなのかな…と、僕はそう考えています。
僕自身は一晩寝て起きて忘れたつもりでいたけど、潜在意識のどこかにおじさんや事故のことを落とし込んでいたようです。
そして、相手のおじさんも僕同様、潜在意識に同じ出来事を沈めていったのだと思います。
潜在意識で呼び合ったから、またすぐに出会うことになったのでしょう。
これはすごいことです。

この世にはたくさんの命があります。
その命はそれぞれ別々にまったく違うことを考えて日々過ごしています。
が、それはそのように見えるだけで、実際にはこの世には潜在意識は一つしか存在しないといわれています。
まったく違う人がまったく違う場所で同じ事を考えていたりすると、潜在意識で呼び合って…ということがあるそうです。
ある人のことを考えていると、その人から突然連絡があって…なんてことがあると思うのですが、そんなうまく説明のできない事象を分析心理学上ではシンクロニシティと呼んでいます。
ちょっと怪しげな話なので、「そんなのあり得ない」と考える人もたくさんいらっしゃると思います。
でも、地球という星が生まれる確立は、『バラバラにしたオートマチックの腕時計の部品を25メートルのプールに投げ込んで、水流だけで元の時計に組み立てることができる確立』とほぼ同じだそうです。
常識では考えられなような確立で生まれた星の上で毎日多くの命が生活しているのですから、何が起きても何の不思議もないですよね。
僕はシンクロシティも一つの潜在意識も、どちらも信じています。
僕は少し心理学を学んでいた時期があって、この手の話を始めると長くなりますので…(笑)、心理学については、また別の機会にお話しさせてもらいたいと思います。
実は、人の心理学も犬のトレーニングと全く無関係ではなく、あらゆる場面で使うことができたりするのです。

ちなみに、『シンクロニシティ』という言葉は、高校生の時にTHE POLICEというバンドのアルバム名から知りました。
その当時は、シンクロニシティという言葉の意味も、ユングがどういう人なのかも全く知りませんでしたが…
非常に優れたアルバムで、誰もが知っている曲もインクルードされているので、興味があったら一度聴いてみてください。


一頻り話した後、境内を散策していたら、そのおじさんが授与所から出てきて、お守りをくれました。


『これは身代わりのお守りだから。今年はもう私が身代わりになったから大丈夫』と、そう言いながら、お守りを手渡してくれました。

滅多にできないとても貴重な経験をさせてもらった二日間。
本当に良い正月を迎えられ、素晴らしい一年を過ごすことができそうです。
初詣の時に、ちょっとミッション的なこともしてみたので、その成果がすぐ出たのかも(笑)

今年もたくさんの経験と学びを積み重ねていけそうです。
自分の身の回りで起きるすべてのことに感謝します。


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