2006年7月28日金曜日

犬の噛み癖について


最近、一つ気が付いたことがあります。
いつの間にか、エマの噛み癖が完全に治まっていたのです。
妻にも
「最近、エマ噛まなくなったような気ががするんだけど…どう思う?」
と聞いてみたところ、
「うん、噛まなくなったね。」
との返事がありました。
あれだけ悩まされていたエマの甘噛みというか唸り噛みというか本気噛みが、遂に。。。遂になくなってでした!
本当ならシャンパン開けてお祝いしたかったのですが、本当に自然にいつの間にか治まってしまっていたので。。。まぁ気付かなかったわけですね(笑)

エマの噛み癖には本当に手を焼きました。
しつけ教室に通い始めたのも、エマの噛みグセを直したい一心からでした。
噛み癖の直し方を本やネットでいろいろ調べてはみたものの、得る情報が多過ぎて、どうするのが噛み癖直しの一番良い方法なのかがわからなくなってしまいました。
自分で犬を飼う経験がなかったので、しつけのやり方にまったく自信が持てなかったのです。
そんなときに今も通っている都内のしつけ教室を知り、いつもお世話になっている中井先生にいろいろ相談させてもらいました。
基本的には「噛んだら無視」という方法でエマの噛み癖を直そうとしていたので、その方法で問題ないかどうかを先生に聞いてみました。
先生は、「それで問題ないです。無視で絶対に直りますから。」と答えてくれました。
ただし、「犬の噛みたいという欲求は満たしてあげないといけないので、噛んでもいいおもちゃで遊んであげてください。」と言われました。
エマがあまりおもちゃで遊ばないことを相談すると、「紐を付けたぬいぐるみとかを地面で動かしてあげるといいですよ。」のことでした。
そこで、こんなの
    


を使って、毎日エマと遊びました。
動かないぬいぐるみには全然興味を示さなかったエマも、動くぬいぐるみは夢中になって追い掛け回しました。
ミニチュアシュナウザーはねずみや小動物をとっ捕まえるために作られた犬ですから、動き回る小さなぬいぐるみは見逃すことができない性分なのです。
「手に持ってぬいぐるみを動かしてやる」という方法がよく本には書いてありますが、これだと興奮してくると手に噛み付いてしまい、結果として噛む機会を増やすことになってしまいます。(エマの場合は、手に持ったぬいぐるみにはほとんど興味を示しませんでした。)
紐を付けたぬいぐるみなら、手に噛み付かれることはないから安心です。
注意する点としては、ぬいぐるみを上に引っ張り上げないことですね。
飛びつき癖が付いてしまうかもしれませんから…
こういった犬本来の性質を利用した遊びをさせることは、犬にストレスを溜めさせないという意味でもとても重要なことだと思います。
犬種によって生まれ持ったアビリティはそれぞれ違いますから、その犬種に合った遊びをしてあげることが大切ですね。
もしわからなければ、プロのトレーナーさんや信頼できる動物病院の先生に相談することをお勧めします。
インターネット上の相談所のようなところもありますが、いろんな人がいろんなことを言ってくるので余計に混乱する可能性があります。
そういった場で答えを求めることは、私にはあまりお勧めできません。
飼育環境もそれぞれ違うし、同犬種でも性格には個体差がありますし、何よりもこちらの飼育環境や犬の性格を正確に把握してもらうことは、ネット上の掲示板だけではまず不可能ですからね。


肝心の「無視」のやり方ですが、これは簡単です。
噛んだら遊びを中止して、飼い主がその場からいなくなればいいのです。
ネットのしつけ相談所の掲示板などで「無視の仕方がわからない。」という書き込みをよく見かけるのですが、飼い主が犬の来る事が出来ない場所に行ってしまって、知らん顔してるだけでいいのです。
別の部屋でもいいでしょうし、部屋の中に犬が来る事ができない場所を作ってそこに行ってしまうということでもいいと思います。
「クレートやサークルに戻してしまう。」という方法も聞きますが、犬が「サークルは閉じ込められる場所」と認識する可能性もあるので、この方法は避けました。
「無視の仕方がわからない。」という方は、犬を常時フリーな状態にしているのかもしれませんね。
犬がどこでも自由に行けるような状態になっていると、確かに無視することは大変な作業になると思います。
これは噛み癖に限ったことではないと思いますが、ある程度のしつけが終わるまでは犬の行動範囲は制限した方がいいと思います。
エマの場合、遊びと散歩のとき以外は、90センチ×180センチのサークルの中にいます。夜の睡眠、昼寝、留守番もこの中です。
元々は90×90のサイズだったのですが、生後半年を過ぎた頃に、バラ売りのパネルを二枚買ってきて強引に倍の広さにしました。
「犬は狭い場所の方が好きだから、サークルは小さめに。」と書いてある本もありましたけど、ミニチュアシュナウザーのように活発に動く犬が成犬サイズに成長したら、90×90のサークルではちょっと小さ過ぎるような気がしました。
サークルの中にはトイレや寝床も作ってやらないといけないわけですから、留守番を長くさせないといけない場合は90×180くらいのものは用意してあげた方がいいと思います。
90×180の広さがあれば、犬も自分の気分である程度の移動ができるので、動きたいのに動けないというストレスが溜まらずに済むと思います。
室内の遊び場はリビングなのですが、犬に入ってほしくない場所は、ダイソーで購入してきたネットで仕切ってエマが入って来られないようにしてあります。
こんな感じです。
    ↓

キッチンや人間の居場所となるところには、犬にいたずらされたくないものや犬にとって危険なものが置いてあると思うので、そういった仕切りは用意した方がいいと思います。
今のエマのジャンプ力ならば飛び越えられる高さではあるのですが、子犬のときからこの状態にしてあったせいか、ネットを飛び越えるようなことは今のところありません。
飛び越えるようであれば、ネットを高くする必要があると思います。
無視の方法については、家の中の遊び場で一緒に遊んでいるときに犬が噛んだら、無言で目も合わせずにネットの向こう側に行ってしまえばいいのです。
服の袖に食らい付いて離れないわんちゃんもいると思うのですが(エマがまさにそれでした)、あまり乱暴にならないように何とかして振り解いてください。
服が破けたりすることもありますが、多少の犠牲は仕方ありません。
遊び場から立ち去る際、おもちゃや犬がいたずらしそうな物はすべて片付けてしまった方がいいと思います。
犬がおもちゃで暇潰しする時間をなくすことができますので。
そしてそのまま、声も掛けず目も合わせずに、犬がおとなしくなるまで放置しておけばいいのです。
放置でいいのですが、犬の状況の変化は常に観察、把握しておく必要があります。
飼い主に無視された犬も、最初のうちは走り回ったりにおいを嗅ぎまわったり落ち着きなく動き回ると思います。
でも、時間が経過すると無視されている状況に耐えられなくなって、「ごめんなさい、何とかしてください。」的な態度を表すと思います。
「おとなしく伏せて飼い主の方ををじーっと見ている」といったような状態がそれですね。
ここで「わん!」と要求吠えをするようであれば、もうしばらく放っておいた方がいいと思います。(要求吠えのクセをつけさせないため)
犬がおとなしく待っていることができたら、再び遊び場に戻って一緒に遊びます。
でも、噛んだらまた柵の向こう側→おとなしくなったら戻って遊ぶ→また噛んだら撤収…を繰り返します。
最終的に遊びを終わらせるときは、無視をしている状況ではないとき(一緒に遊んでいるとき)に、「いい子だったね!」と褒めてあげて遊びを終わらせるのが良いと思います。
無視したまま遊びを終わらせてしまうとただの放置になってしまい、犬にとって得なことが何もないということになってしまいます。

これだけでOKです! 絶対噛まなくなります。
上記の方法だと、犬が「噛んでもおとなしくしていれば戻ってきてくれる」と覚えてしまうのではないか?と心配する方もいるようなのですが、それでOKだと思います。
裏を返せば、「噛んだら無視される」ということになるわけですから。
犬は賢い生き物なので、自分にとって一番得だと思える行動を取るそうです。
この方法を繰り返していくうちに、「噛んで無視されるよりも噛まないで一緒に遊んでもらえる方が得だ!」と犬が考えるようになるはずです。絶対に噛まなくなります。
ただ、この方法には即効性はありません。犬が「噛まない方がお得!」と考えるようになるまでは、(個体差がありますが、)それなりの時間を必要とすると思います。
エマの場合、8ヶ月の時間を要しています。
「8ヶ月は長いなぁ…」と思うかもしれませんが、その先の10数年間をお互いに気持ちよく過ごすことができるのなら、決して長い時間ではないと思います。
群れで生活する動物は、「仲間に無視される」ことをとても嫌います。自分の命に関わることですからね。
この習性を利用して、「噛んだから無視された→無視されるのは嫌だ→じゃあ噛むのを止めよう」と覚えさせて噛み癖を直す方法は、時間は掛かるけれども理に適った自然な「噛み癖の直し方」ではないかと、私は思っています。

噛み癖を直すための方法は妻といろいろ悩んで考えたけど、今となってしまえば、この方法でやってきて本当に良かったと思っています。
途中、「この方法で本当に直るのかなぁ…」と不安になることも度々ありましたけど、先生の言葉を信じて何とかやり遂げることができました。

継続は力なり!

諦めずに続けることが一番です。
愛犬の噛み癖にお困りの皆さん、ウチのエマでも噛まなくなったのですから絶対に噛まなくなります。
頑張ってください!
最後に。。。
いろいろ偉そうに書いてますが、すべてこの中井真澄さんというドッグトレーナーから教えていただいたことの受け売りです(笑)
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